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非常識なフライングとは?即日帰郷の廃止と重すぎる罰則を解説!

非常識なフライング トップ

競艇には「フライング」という反則がありますが、中でも特に重いペナルティが科されるものがあります。

それが非常識なフライング」と呼ばれる行為です。

かつては「即日帰郷」という厳しい処分が科されていましたが、近年そのルールが改正され、罰則内容にも大きな変化がありました。

本記事では、非常識なフライングの定義から通常のフライングとの違い・実際に起こった事例、そしてルール罰則改正の背景と狙いまでを解説します。

今田武蔵
今田武蔵
ボートレース・競艇予想ムサシ屋運営事務局運営責任者

早稲田大学を卒業後、新卒で某有名新聞社に入社。競艇を扱う部署に配属していました。その後、某有名競艇予想屋にスカウトされ、プロ競艇予想屋として活動。この時に競艇予想サイトの存在を知り「ボートレース・競艇予想ムサシ屋」として検証を始めることに。現在競艇歴30年を迎え、競艇に使った金額は3,000万円を超えました。皆様に安心して競艇を楽しんで頂けるよう日々尽力しています!

非常識なフライングとは?

競艇における「非常識なフライング」は、通常のフライング(F)よりもさらに重大なスタート違反です。

これは、レースの公平性を大きく損なうほどの「明らかな早すぎスタート」に対して適用されます。

通常のフライングは数千分の1秒のズレが対象になることもありますが、非常識なフライングは「人為的な油断やミス」が明白なもの。

そのため、処分も非常に厳しく設定されています。

0.05秒以上早いと“非常識”とみなされる

非常識なフライングは、スタートタイミング(ST)が-0.05秒以下(=0.05秒以上早い)だった場合に適用されます。

非常識なフライング ルール

例えば、ST-0.06のようなケースでは「通常のフライング」ではなく「非常識なフライング」として扱われるのです。

これは選手のスタート判断ミスとして重大視されており、従来の罰則に加えて、さらに重い制裁が課せられる対象となります。

通常のフライングとの違いと重すぎる罰則

従来は即日帰郷(当日以降のレースすべて強制欠場)という処分でしたが、2023年以降のルール変更により「即日帰郷」から「翌日以降の出場辞退」への変更がなされました。

非常識なフライング ルール改正

原則、即日帰郷の処分を廃止し、従前のスタート事故による出場辞退期間に、5日間の出場辞退日数を加算する。

引用元:ボートレース公式

この処分は選手の収入や成績にも大きく響くため、非常に重いペナルティとされています。

レースの舟券は全額返還される

フライングがあった場合、ファンにとって影響が大きいのが、その選手を含む舟券がすべて返還対象になるという点です。

例として、1号艇が非常識なフライングをした場合には1号艇絡みの舟券(1-◯-◯など)はすべて無効。

これによって「当たり舟券」が消えてしまうこともあるため、ファンにとっては的中の喜びを失うリスクもあります。

罰則改正で何がどう変わった?

非常識なフライングに対する処分内容は、2023年10月から大きく変わりました。

これまでの「即日帰郷」という厳しいペナルティは廃止され、翌日以降の出場辞退という新ルールが導入されています。

この改正は、選手・運営・ファンすべてに影響を与えるもので、予想精度や大会進行にも大きな変化をもたらしました。

では、この改正によって何がどう変わったのかを見ていきましょう。

罰則改正で運営管理がスムーズに

従来の非常識なフライングでは、違反が発覚したその日から即座にレース参加資格を失う「即日帰郷」の措置が取られていました。

これにより、当日以降のレースに出場予定だった選手が突如いなくなり、番組(出走表)の組み直しや欠場による欠番・返還騒動など、運営に多大な負担がかかっていました。

しかし新ルールでは、非常識なフライングがあってもその日は完走扱いになります。

また、翌日以降の出場辞退となるため、その日以降の開催に向けて時間をもって調整ができるようになりました。

即日帰郷の廃止で予想がしやすくなった

ファンにとっての大きな恩恵は、予想への影響が少なくなったことです。

以前は、直前での「非常識なフライング → 即日帰郷」によって急きょ欠場となることがあり、買った舟券が無効になったり、直前で大荒れになったりと混乱が頻発していました。

新制度では、フライングがあっても当日中はそのまま走るため、オッズ・番組・展開予想などに大きな狂いが生じにくくなったのです。

ファンにとっても、選手にとっても「その日だけは走りきれる」という安心感があることで、フェアな競走が成立しやすくなったとも言えるでしょう。

驚異の返還額!非常識なフライング事例3選

非常識なフライングは、ただの反則で終わらず、数億円規模の返還額や競艇史に残る事故を生むこともあります。

過去に実際に起きた「非常識なフライング」によって多額の返還が発生したレース、あるいは歴史的インパクトを残した事例を3つ厳選して紹介します。

20億円超え!SG優勝戦で起きたフライング事故

2002年6月30日、ボートレース宮島で開催されたSG第12回グランドチャンピオン決定戦・優勝戦。

注目の1号艇には6連勝中の西島義則選手、2号艇には同じく絶好調の熊谷直樹選手が出走し、舟券の大半がこの2人を軸に売れていました。

しかし、レースは歴史的な結末を迎えます。

スタートで西島選手がST-0.09、熊谷選手がST-0.06の非常識なフライングを犯し、舟券の92.8%が返還対象となる前代未聞の展開に。

舟券の売上は26億2,427万円、返還総額はなんと24億3,513万7,380円。

この数字はボートレース史上最高額の返還記録として、今なお破られていません。

当時の競艇ファンからは「こんなレース二度と見たくない」「夢も何もかも消えた」と、怒りやショックの声が全国に広がりました。

「計測不能」競艇史に残る不名誉な大フライング

2009年7月13日、住之江競艇場で行われた一般戦のとあるレース。

このレースではスタート前から異常事態が起きていました。

※対象レースは動画2:03のところからです。

5号艇・6号艇が前づけに動き、進入は561243というグチャグチャな隊形に。

深いイン進入を強いられた5・6号艇がスタートを焦った結果、6号艇・幸野史明選手が画面から消えるほど飛び出すという展開に。

そのフライングはあまりにも早すぎて、スタートタイミングが「計測不能」扱いとなります。

公式記録にも「F/計測不能」と刻まれ、競艇史に残る異常事例となりました。

全艇フライングでレース無効になった異常事態

2021年3月2日、ボートレース浜名湖で行われたG1開催中のあるレース。

この日は朝から最大8メートルの向かい風が吹き荒れる悪天候で、開催中止も視野に入るような極めて過酷なコンディションでした。

そして案の定、まさかの事態が発生します。

なんと、出走6艇のうち4艇が非常識フライング。

しかも、残る2艇もFで“全艇フライング”という異常事態となりました。

非常識なフライングをした選手

森高一真・峰竜太・河合佑樹・山崎哲司

ファンからも「選手が悪いとは言いきれない」「これは中止にすべきだった」。

という声が続出し、まさに天候とスタート技術の限界が衝突したレースになりました。

非常識なフライングまとめ

競艇における「非常識なフライング」は、スタートで0.05秒以上早発進する重大な違反です。

通常のフライングよりもはるかに厳しい処分が科され、選手にとっても、ファンにとっても大きな影響を与えます。

  • 罰則が「即日帰郷」から「翌日以降の出場辞退」に変わったこと
  • 舟券が全額返還となることで、オッズや的中結果に大きく関わること
  • 実際に数億円単位の返還や全艇Fなど、衝撃的な事例が実在すること

ルールは年々見直され、競艇がより安全かつ予想しやすい競技へと進化しているのも事実。

だからこそ、ファンとしては「何が非常識なフライングなのか」を正しく知っておくことが、舟券戦略にもつながります。

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