漫画「モンキーターン」を解説!主人公やヒロインのモデルもご紹介!

モンキーターンは、様々ある競艇漫画の中でも金字塔を打ち立てた名作です。
読み応えあるストーリーはもちろん、登場人物が実在の競艇選手をモデルにしていることも人気の所以。
今回は、そんなモンキーターンのキャラやモデルについて徹底解説しました。
作中の登場人物のモデルになった競艇選手を把握しておくと、よりボートレースを楽しめること間違いなしなので、ぜひ最後までご覧ください。

早稲田大学を卒業後、新卒で某有名新聞社に入社。競艇を扱う部署に配属していました。その後、某有名競艇予想屋にスカウトされ、プロ競艇予想屋として活動。この時に競艇予想サイトの存在を知り「ボートレース・競艇予想ムサシ屋」として検証を始めることに。現在競艇歴30年を迎え、競艇に使った金額は3,000万円を超えました。皆様に安心して競艇を楽しんで頂けるよう日々尽力しています!
競艇漫画モンキーターンとは河合克敏によるコミック作品
競艇漫画「モンキーターン」は、1996年から2005年まで週刊少年サンデーで連載されていた河合克敏によるコミック作品です。

作品名|著者 | モンキーターン|河合克敏 |
---|---|
出版社|連載誌 | 小学館|週刊少年サンデー |
連載期間 | 1996年〜2005年 |
巻数 | 全30巻 |
河合克敏は「帯をギュッとね!」でスポ根漫画感の強かった柔道漫画を爽やかな青春物語へと開花させ、第1回コミックグランプリを受賞した人気漫画家。
「帯をギュッとね!」の連載終了後に手がけた「モンキーターン」では、1999年に第45回小学館漫画賞を受賞しています。
主人公が競艇選手として成長するストーリーを描いた本作は、数々の個性的なキャラクターが登場し人間模様も味わえるのが魅力。
2004年にはアニメ化・ゲーム化もするほど異例の人気ぶりで、競艇漫画の金字塔を打ち立てました。
さらに、日本船舶振興会(現在の日本財団)からも競艇初心者の入門書として推薦されるまでの作品に。
今では、本作がきっかけでボートレーサーとなった選手もいるほど根強い人気を誇っています。
発起人は少年サンデー編集長「奥山豊彦」
競艇漫画モンキーターンの発起人は、当時週刊少年サンデーの編集長を務めていた奥山豊彦です。
「帯をギュッとね!」でスポーツ漫画のパイオニアとなった河合克敏に次の連載として「競艇漫画を書かないか」と打診。
当時、河合克敏は競艇に詳しくなかったそうで、ひとまず取材をすることに決めたそうです。

今田 武蔵
平和島のレースを見て作者が執筆開始
元々競艇に詳しくなかった河合克敏が、ひとまずの取材先に選んだのが平和島競艇。
そこで、濱野谷憲吾選手の走りを見て連載を決めたそうです。
濱野谷憲吾選手は「艇界のファンタジスタ」と呼ばれ、多彩な走りのできるトップレーサー。
それ故に、競艇に詳しくなかった河合克敏にとっては、連載の決め手となる衝撃的な走りだったのかもしれません。
2010年にパチンコに起用
モンキーターンが不朽の名作として今も人気な背景には、パチンコ・パチスロに導入されていることも大きな要因です。
- 2010年:パチンコ「CRモンキーターン」
- 2011年:パチスロ「モンキーターン」
- 2014年:パチンコ「CRモンキーターン 誰よりも速く!」
- 2014年:パチスロ「モンキーターンⅡ」
- 2016年:パチンコ「CRモンキーターン 神速の勝利者」
- 2017年:パチスロ「モンキーターンⅢ」
- 2020年:パチスロ「モンキーターンⅣ」
- 2023年:スマスロ「モンキーターンⅤ」
2010年からなんと7台も新機種が登場しており、競艇界隈だけでなくパチンコ・スロットでも人気を博しています。
特に、2023年のスマスロ「モンキーターンⅤ」は、シナリオの複雑さや演出の多彩さで大ヒット。
ファンの間では人気キャラである浜岡猛の「よう転覆王(ドボンキング)」というセリフがチャンス演出ではないかと議論が巻き起こっているようです。
モンキーターンのキャラとモデル一覧
モンキーターンには魅力的なキャラクターが多く登場しますが、モデルが判明しているのは一部です。
そこで、モデルが判明しているキャラクターを一覧でまとめした。
キャラクター | モデル |
---|---|
波多野憲二 | 濱野谷憲吾 |
青島優子 | 日高逸子 |
洞口雄大 | 仲口博崇 |
榎木祐介 | 植木通彦 |
蒲生秀隆 | 山室展弘 |
浜岡猛 | 矢後剛 |
櫛田千秋 | 寺田千恵 |
潮崎俊也 | 山崎智也 |
犬飼軍志 | 大嶋一也 |
高橋香子 | 髙橋香代 |
長尾茂和 | 長岡茂一 |
上記は競艇選手以外も含まれているので、それぞれ詳しくご紹介します。
波多野憲二のモデルは濱野谷憲吾

名前 | 濱野谷憲吾 |
---|---|
登録期|登録番号 | 70期|3590 |
身長|体重 | 169cm|56kg |
出身|所属支部 | 東京都|東京 |
モンキーターンの主人公である波多野憲二のメインモデルは濱野谷憲吾選手です。
作者が本作を執筆するきっかけになったトップ選手であり、見た目の雰囲気が主人公と酷似。
また、名前や出身地・支部、SG初制覇となったレース(ボートレースダービー)、ホームが平和島競艇など共通点が多いです。
この他、主人公のエピソードは以下3名がモデル。
- 今村豊
→養成所時代に「転覆王(ドボンキング)」と呼ばれる - 平田忠則
→左手負傷で全治半年,復帰2年のところを半年で復帰 - 植木通彦
→大怪我からの復帰戦で「不死鳥」の異名を取る
上記は波多野憲二のエピソードと同一であり、レジェンドレーサーの逸話も主人公像に組み込まれているようです。
青島優子のモデルは日高逸子

名前 | 日高逸子 |
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登録期|登録番号 | 56期|3188 |
身長|体重 | 154cm|45kg |
出身|所属支部 | 宮崎県|福岡 |
モンキーターンのヒロインである青島優子のメインモデルは日高逸子選手です。
日高逸子選手は、熟練の技術と最年長女子レーサーであることから「グレートマザー」と呼ばれる実力者。
青島優子とはショートの髪型や出身・支部、お酒好きな一面などが共通しています。
また、中里優子選手もモデルの一人。
「優子」という名前の一致や波多野憲二のモデルになった濱野谷憲吾と同期ということなどの共通点が見られます。
おそらく日高逸子選手をベースに中里優子選手のエッセンスを加えたのが青島優子なのでしょう。
洞口雄大のモデルは仲口博崇

名前 | 仲口博崇 |
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登録期|登録番号 | 69期|3554 |
身長|体重 | 163cm|53kg |
出身|所属支部 | 愛知県|愛知 |
主人公のライバルである洞口雄大のモデルは、仲口博崇選手です。
仲口博崇選手は「韋駄天」と呼ばれるほど出足重視の走りに特化した選手で、毎年SGの常連。
洞口雄大とは、出身や支部に加えて、父親もボートレーサーという共通点があります。
また、出足重視の走りに特徴があるのも共通項です。

今田 武蔵
榎木祐介のモデルは植木通彦

名前 | 植木通彦 |
---|---|
登録期|登録番号 | 59期|3285 |
身長|体重 | 165cm|51kg |
出身|所属支部 | 福岡県|福岡 |
主人公とライバルの前に立ちふさがる艇王こと榎木祐介のモデルは、植木通彦選手です。
植木通彦選手は、あらゆる状況に対応できる自在型の走りと大怪我からの復帰で「不死鳥」や「艇王」の異名をとったレジェンド。
榎木祐介とは、グランドスラムまであと一歩という状況や事故によって顔に傷を負ったこと、異名などの共通点があります。
この他「艇界のプリンス」「ミスター競艇」と呼ばれた今村豊選手もモデルの1人。
現役時代、植木通彦選手も今村豊選手も圧倒的実力で甲乙つけ難い実力者だったので、両者の強さをミックスさせて榎木祐介が誕生したのでしょう。

今田 武蔵
蒲生秀隆のモデルは山室展弘

名前 | 山室展弘 |
---|---|
登録期|登録番号 | 51期|3070 |
身長|体重 | 167cm|53kg |
出身|所属支部 | 岡山県|岡山 |
一般戦の鬼と呼ばれる蒲生秀隆のモデルは、山室展弘選手です。
山室展弘選手は競艇界でも随一のインタビュー嫌いとして知られ、記者からの質問攻めに遭いやすいSGやG1の斡旋を拒否するほど。
一方、蒲生秀隆はSGでのフラインがトラウマで一般戦しか走らないという設定のキャラクターです。
理由は異なりますが、実力があるのに重賞レースで走らないという点が共通しています。
また、山室展弘選手は気まぐれな性格をしていることでも有名で、蒲生秀隆も飄々とした性格とも一致しているでしょう。
浜岡猛のモデルは矢後剛

名前 | 矢後剛 |
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登録期|登録番号 | 62期|3347 |
身長|体重 | 164cm|54kg |
出身|所属支部 | 静岡県|東京 |
主人公の兄貴分的なキャラクターである浜岡猛のモデルは、矢後剛選手です。
矢後剛選手はアウトからの豪快な旋回に定評があった選手で、浜岡猛もツケマイ(まくりの1種)を得意としてしている点が一致します。
また、両者はデビューから結果が伴うまで時間のかかった苦労人ということも共通点です。
- 浜岡猛:初勝利まで10か月
- 矢後剛:デビュー12年でSG初優勝
この他、サービス精神旺盛でおちゃらけキャラなところも寄せていると言えるでしょう。
櫛田千秋のモデルは寺田千恵

名前 | 寺田千恵 |
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登録期|登録番号 | 65期|3435 |
身長|体重 | 156cm|45kg |
出身|所属支部 | 福岡県|岡山 |
モンキーターンで女子最強レーサーと言われている櫛田千秋のモデルは、寺田千恵選手です。
寺田千恵選手と言えば、女子選手史上初のSG優出を果たしたボートレーサー。
その実力は男子選手顔負けで、現在でもA級選手として活躍しており間違いなく女子選手最強の一角です。
また、面倒見が良く後輩思いなところも共通点と言えます。
潮崎俊也のモデルは山崎智也

名前 | 山崎智也 |
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登録期|登録番号 | 71期|3622 |
身長|体重 | 165cm|55kg |
出身|所属支部 | 群馬県|群馬 |
登場人物の中で最もイケメンと言われる潮崎俊也のモデルは、山崎智也選手です。
山崎智也選手はムサシのイケメンボートレーサーランキングでもご紹介するほどの甘いルックスの持ち主で絶大な女性人気を誇ったボートレーサー。
両者ともに実力・人格ともに抜群で「艇界の貴公子」と呼ばれています。
作者である河合克敏は、潮崎俊也の登場前に山崎智也選手に会っており「帯をギュッとね!」や「モンキーターン」を愛読しているとを伝えられたそう。
それがきっかけで河合克敏も山崎ファンになったようなので、作者が山崎智也選手に会っていなければ生まれなかったキャラクターかもしれません。
犬飼軍志のモデルは大嶋一也

名前 | 大嶋一也 |
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登録期|登録番号 | 49期| 3010 |
身長|体重 | 163cm|53kg |
出身|所属支部 | 愛知県|愛知 |
北陸の狼の異名をとる犬飼軍志のモデルは、大嶋一也選手です。
大嶋一也選手は積極的な生粋のイン屋で、前づけの鬼と呼ばれた選手。
勝つことに徹底的に拘る姿勢は、厳格なキャラクターである犬飼軍志と瓜二つです。
また、トレードマークの口髭も共通しており、見た目から中身までそっくりと言えます。
長尾茂和のモデルは長岡茂一

名前 | 長岡茂一 |
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登録期|登録番号 | 57期|3227 |
身長|体重 | 166cm|51kg |
出身|所属支部 | 東京都|東京 |
主人公が左手を負傷した際に怪我との向き合い方を助言する長尾茂和のモデルは、長岡茂一選手です。
長岡茂一選手は、攻めるスタートが特徴的な選手で「カミカゼモイチ」の異名をとり、SGでも優勝経験のある実力者。
人格的にも優れており、本作同様に主人公のモデルである濱野谷憲吾選手は「若い頃よく指導してもらった」と語っています。
そのため、濱野谷憲吾選手と長岡茂一選手の関係を波多野憲二と長尾茂和の関係に落とし込んだようです。
高橋香子のモデルは高橋香代

名前 | 高橋香代 |
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職業 | タレント |
出身 | 北海道 |
身長|体重 | 非公開 |
モンキーターンでは選手以外でもモデルのいるキャラクターが登場します。
それが、競艇クイーンとして登場する高橋香子で、モデルは高橋香代さんです。
高橋香代さんは元ホリプロ所属のタレントで、第2代モーターボートクィーンとして活動していました。
名前やルックス、肩書など共通点が多く瓜二つと言っても過言じゃないでしょう。
モンキーターンのモデル・キャラクターまとめ
今回はモンキーターンのモデルやキャラクターについてご紹介してきました。
改めて内容をまとめると以下の通りです。
- モンキーターンのモデル一覧
- 波多野憲二のモデルは濱野谷憲吾
- 青島優子のモデルは日高逸子
- 洞口雄大のモデルは仲口博崇
- 榎木祐介のモデルは植木通彦
- 蒲生秀隆のモデルは山室展弘
- 浜岡猛のモデルは矢後剛
- 櫛田千秋のモデルは寺田千恵
- 潮崎俊也のモデルは山崎智也
- 犬飼軍志のモデルは大嶋一也
- 長尾茂和のモデルは長岡茂一
- 高橋香子のモデルは高橋香代
モンキーターンは実在の競艇選手をモデルにしているキャラクターが多く、ストーリーも実際のエピソードや人間関係が踏襲されています。
それ故に、単純なスポ根漫画ではなく奥行きのある物語となっているので、今でも多くのファンに親しまれているのでしょう。
本作を知れば、より競艇を楽しめること間違いなしなので、ぜひこの機会に読んでみてください。
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